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でめりんのおぼえがき

ゲームと育児の話中心に色々目に留まったことなど。長文病です。 たまにお絵描きも

コウノドリ ドラマ版6話目感想 不妊の気持ちは忘れない

今でこそ2人の子をもうけることができましたが、私は結婚して5年不妊治療をしていました。
その間、何人の妊娠報告を受けて、年賀状で増えていく友人の子供写真を見ては
ダメージを(勝手に)受けてきたのでしょう。

結果的に世を見渡してみれば、5年で済んだ、比較的軽い治療で終わった、と
私はまだまだ運が良かったのだと思えますが、最中は本当に
このまま終わらない想像ばかりして、劣等感の塊でした。
なので、今でも妊娠出産した途端に不妊の人への配慮を欠くことにはならないように
しています。かつての自分の気持ちを重ねるように。
できているのかはわからない。でも、年賀状には今も写真入れてませんね。
元々年賀状を写真よりも自作イラストの披露のために作ってたってこともあるのですが…。

理想を言えば治療に費やした5年ナシで子供を授かれば
体力があるうちに子育てできて、将来的に孫を見られる確率も上がったのでしょうが
子供がいない間も2人の時でないとできない事を一通りしてこられた事や
妊娠の仕組みや治療についてそこそこの知識がついたという点は収穫だったと思います。
何よりも妊娠出産を当たり前の事だとは思わないようになれた。

そもそも、まず2人の人間が結婚した時点で家族は始まってるんです。夫婦が大前提です。
不妊をこじらせすぎて、子供がいないうちはまだ家族として不完全だ…と
そんな感覚にまでなってしまっては本末転倒だと思います。
結果が出ないうちは、夫婦でとことん遊びましょう
おかげで行きたい場所へ長期旅行もできて一通り気が済んだので、今こうして
当分旅行に行けない状態になっていても耐えていられるのです。

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今回のコウノドリは、おそらく妊娠に纏わるテーマの中では
最も現代の女性が(まだ独身の人を含めて)他人事じゃないと思えるであろう
高齢出産」「不妊治療」を扱っていました。
はじめに書いたとおり、不妊治療中は妊娠出産の成功ケースを見るのもつらい側面があり
たまにこういう話を扱ってるのをぜひ観てほしくても、
コウノドリは普段が出産の話だから避けていて、こういう話が出ても気づかれない…
そんな事があると勿体無いですね。


原作だと該当するのは5巻の卵子提供の話くらいですね。
卵子提供そのものの話題は出なかったですが(というより
ドラマ版では夫婦が卵子提供での妊娠だという事に触れなかった)
医師同士で高齢での妊娠について議論している場面はそのままです。

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今回はドラマオリジナルの構成が大部分ですね。
交通事故で妻を亡くしたシングルファザーの永井さんは原作での再登場は無かった気がする…
2話目の時は、なんでこんなゲストキャラに小栗旬を使うのかと疑問でしたが
そうか、はじめからレギュラーキャラにするつもりだったのか

昨今はマタハラだ何だ言うけれど、実際に保育園の送迎をしなければならなくて
残業や出張、接待など急な仕事に出られないとなると
それらが必要な役職に就かせるわけにはいかなくなるというのは
こうして男バージョンで見せられるとわかりますね。
勿論不必要に煽るとか、妊娠もしてないうちから女を信頼せず仕事を任せないのは問題ですけど
実際こうなると会社側の理屈も仕方ないかなと思います。
そうした場合のフォローがあったり休みや支援が多いのは余裕のある企業だけでしょうね。
はじめはお袋に任せていたというけれど、最初からそのお袋さえいないケースもありますし
交通事故がなくてもお産は生死がかかっているものですし、
その後も唐突な配偶者の死の可能性はいつでも潜んでいます
今は全面的に専業主婦の妻に任せてるからうちは大丈夫と安心して働いている夫も、そして妻も
不測の事態に対するシミュレーションはしておいた方がいいだろうなと思います。

一組、同じく妻を失いかけた夫が出てきましたが
今回は子宮と引き換えに命は助かりましたね。出血1万ミリリットルって
血液2,3人分総とっかえしとる…
小松さんの「じゃあもうキンタマいらないね」も健在w
でも、不妊治療の甲斐あって子供一人残せた上で命が助かっているので
それには代えられないのは確かですね。命あってのナントカです。
かといって割り切れるかどうかはまた別の問題。


さて、医師同士での会話は、本音のぶつけ合いでしたね。
さすがに女医陣は現在進行形で働いていることもあって他人事ではなく
高齢出産に否定的な意見には過敏ですし、
女性に働け、かたやさっさと妊娠しろというのは無茶だと思いますが
妊娠出産に肉体的な限界があるというのもゆるぎない事実です。

しかし、これが高齢妊娠や不妊治療のやっかいな所でもあるんですが
この「肉体的な限界」というのは非常に個人差があるんですよね。
だから統計的にはこのへんが限界ですよと医師に言われても納得はできないでしょう。
高齢で妊娠できたケースを見ては希望を捨てきれず、
自分の肉体的限界が本当にきているのかまだきていないのかわからず
不妊治療外来にあんな行列ができるのです。
物理的に子宮や卵巣が無いとか塞がれているとかならわかりやすいですが
現在の医学で解明できない不妊原因の方が多いくらいですから。
あと、男性不妊でも治療を受けに行くのは女性、というのもありますね。
女性ばかりが並ぶから勘違いする人いそうだけど、ほんと
なんの欠陥も見当たらない女性でも男性のためにあそこに並んでる場合があるって事は
もっともっと周知されていい。

総合系のペルソナであの行列だから、不妊専門の病院があってしかも繁盛する事に納得です。
不妊の人が婦人科総合系で赤ちゃんや妊婦のお腹など見てしまうことには
色々議論がありますね。また駄目だった…という時に目に入ると
すごく劣等感を刺激され、ダメージを食らうと思います。
ただ、不妊専門は不妊専門で赤ちゃんや妊婦が全くいないとなると、
できた場合のサンプルイメージから遠ざかり、ずっとこのままなのではという気が
してくるというデメリットがある気がします。
ただ理屈だけ考えると、待ち時間の違いを考えて行列を効率的にさばく意味で
不妊専門の方がいいかなとも。

 

少子化やら高齢出産という問題に対して、じゃあどうすればいいかって、
私は女性に産めと言う前にまず男性の給料を上げるのが先決だと思うんですよね…
非正規も増えたし、結局男性だけじゃ食わせていけないから
こういう事になっているのでは。

しかし正社員や上の役職の席を空けるには結局女性の昇進を止めるしかない。
そうすると働く女性たちに女性差別、モラハラと言われ
それで男性と同じ扱いにすれば大事な仕事のタイミングで妊娠され
仕事に支障が出ないよう退職を促せばマタハラと言われるし
やっぱり男性の席を減らすしかない。ではどうしろと。
業績以上の給料は出せないのも確かでしょう。
じゃあ国の支援ったって結局どこかで税金は増える。
うーんこうして書いてみると会社や国の立場も大変じゃないですかね…
昔の日本は男性が稼ぎの中心で女性が半強制的に家に居た。でも少子化じゃなかった。
いつの時代も誰かがどこかで不満を持つ構造になっているものだなと思います。

 

あと、これは自分なりのただの想像なんで流してくださいね。
日本をはじめ先進国に不妊が多いとすれば
もしかすると後進国に比べて生物としての危機感が薄くなるから
生殖機能が衰えてきてるのかも…?っていう。
生物界でも、死にやすい生物ほど繁殖率は高いですよね。
現代の医学で解明できない漠然とした不妊原因ってここなんじゃないかなあと。
貧乏子沢山だとか、金持ちの家が養子を欲しがるって構図は昔からありましたが
避妊の知識あるなしだけじゃなくこういう生物的な違いも生じてるんじゃないか?って気がします。
いや全くの想像なんだけど。

 

今回出てきた妊婦や不妊治療中の人たちはやたら43歳でしたが
まさに今、長年の不妊の末に妊娠している身内が43歳なんですよね。
(聞けないけど、おそらく高度な治療もしたのではないかと思われる)
私は今一番この人の出産が無事に終わって欲しいと気にかけているところなのですが、
コウノドリ観ているのかなあ…。
コウノドリは出産に失敗したケースも容赦なくとりあげているので
出産について考える人に観て欲しい一方、本当に妊娠中の人には
失敗ケースを見ることで恐怖感を与えたり、かえって胎教に悪くなるかもしれないから
無事に産むまでは観ない方がいいのでは…とも思う。
難しいですね。
私は今たまたま産んだ後の状態で、自分の結果は既にわかっているから
普通に感想文書きながら観られるのだと思います。

実際これ観ている妊娠中の方はどうなんでしょうか。聞いてみたい。
励まされるのか、怖くなるのかを。


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次回は助産院の話のようです。昔でいう産婆さんに近いですね。
「自然なお産」という理想にこだわり、帝王切開などの医療行為を悪とする妊婦が
医療行為が必要な現実に直面したらどうなるか…の話です。
今の説明は原作の話ですが、ドラマでもこんな感じかなと思います。
ここでは小松さんのルーツも出てくるはずです。結構面白かったですよ。